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ダイアグノシス株式会社

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自分のマンションの管理費用が適正かをビッグデータで検証できる時代に

【資金難に悩むマンション管理組合が続出⁉】

 分譲マンションを購入すると、当然のように「マンション管理組合」への入会が求められるのは世の常。区分所有者の義務とはいえ、役職を押し付けられる煩わしさなどネガティブなイメージを持つ人は多い。ところが、人任せに野放図な管理を続けたことで老朽化したマンションでは、「予算管理が不充分だったために、修繕資金の捻出がままならない」ケースも報告されている。長年マンション管理業界の最前線で管理組合を見つめてきた、ダイアグノシス株式会社の辻将一さんは、「専門知識のない区分所有者に簡潔明瞭な資料を提供する必要がある」と警鐘を鳴らす。

 

分譲マンション住民を悩ませる諸問題解決に向けて動く、ダイアグノシス株式会社

―昨今のマンションが抱える慢性的な問題について教えてください。

大きいのは「老朽化」と「高齢化」という2点でしょう。マンションは、時間が経つに連れて経年劣化していきます。老朽化すれば必ずと、建替えや外装、設備機器、配管等の修繕を行う必要に迫られます。

しかし今のマンション管理組合は、資金不足にあえいでいるところが多い。それと、建てられてから数十年経つと、マンション内の住民が全体的に高齢化します。年を取ってから、マンションが古びてしまう問題に直面しなければならないわけです。

 

―東京都も、最近は急に対策に動いていると聞いていますが。

都もマンションの管理不全が社会問題化することを憂慮して、本格的に動き出した模様です。一昨年に条例が改められました。昭和58年以前に建てられた築35年以上のマンションは、「都に管理状況の届け出をするように」と義務づけられたのです。このほかにも、都が必要性を認めたマンションはいろいろな届け出をして、改善に向けて動かないといけません。

 

―とはいえ、早いうちから準備をしろといっても難しそうですね。

そこで私たち、ダイアグノシス株式会社はオリジナルの「あんしん診断」というサービスをはじめました。このサービスは、マンションに住む側にとっても、マンションの管理や運営をする側にとっても同時に役に立つものです。

マンションにお住まいの方にとってこの診断は、マンションの状況を冷静に判断する材料となります。そして、住民の方々で構成される管理組合と、管理会社との関係を円滑に進める上でも役に立つものを目指しています。

  

資金不足に陥るマンションは、なぜ増えてしまうのか?

―お金がなくて困るマンションが増えている背景を教えてください。

分譲マンションに暮らした経験がある方はよくご存じでしょうが、「マンション管理組合」への加入が義務付けられますよね。これは、区分所有者同士の組合です。同じ建物に暮らしているわけですから、マンションの維持・管理のために協力する必要があるわけです。

もちろん、マンションを修繕するにはお金がかかりますよね。そこで、入居者同士でお金を出し合って適切に管理していかなくてはいけません。ところがマンション管理組合のメンバーは、基本的にマンション購入後にまで管理のことを気にかける時間的余裕はない方が多い。そこで専門職として、「マンション管理士」という仕事の需要があるわけです。国家資格で統括される資格でもあります。管理組合には、このマンション管理士資格所持者が顧問契約を結び、さまざまなアドバイスをしてくれることが多いです。しかし今のマンション管理士には、実務経験に欠ける方々も残念ながら少なくありません。

また、管理組合はマンション管理士のアドバイスで運営されるわけではありません。区分所有者の中から役員が選ばれます。「理事長」「理事」「監事」~といった役職がありますが、この役員は概ね1年や2年で交代していくものです。

 

―代々の役員が、マンションがいずれ抱える問題に向き合わないわけですか。

役員になりたがる方はめったにいないです。管理組合はもともと、分譲マンションを購入したら自分の意思で脱退できる組織ではありません。それもあって、購入の上住んでいると5年~10年に1回程度の頻度で、役員の仕事が当番で回ってくるものなんです。

役員を引き受けた方の考え方はだいたい共通しています。「自分の任期の間は、大過なく終わらせたい」「厄介なことは先送りにしたい」というのが本音です。

ちなみに、やる気のある方が突然出てきても、たいしたことができずに終わるケースが多い。入居者の総意を得ることはなかなか難しく、意思決定に同意を得ようにも、反対意見に阻まれて失敗してしまうことが多いのです。やはり、単独で大勢に対抗するのは無理がありますから。

 

―分譲マンションに入居すると、修繕積立金を毎月納付しますから、それで将来の建替えの費用を賄えるのではないですか? 

確かにそうなんですが、これが足りないことが多いのです。修繕積立金の状況について、きちんと管理組合にも関心を持っていただければいいのですが。たとえば50世帯のマンションで、毎月10000円徴収していたら、どうなるでしょうか? 毎月50万円でしょう。1年経てば600万円、20年経てば1億2000万円です。

しかし、もちろん途中でペンキを塗るような修繕事項が発生すれば、積み立ては減ります。「自分たちのマンションのために、どんなお金がいくら使われているのか?」この点に気を配る余裕のある管理組合の方々はなかなか少ないのが現状です。役員になった場合でも、ですね。

それもあって私たちは今、「毎月たまっていくお金の30年後」と「そのマンションが持っている、支出の類型額」を対比させるサービスも開始しました。30年後に黒字になっている可能性も赤字になっている可能性もあるわけですが、それを具体的にお見せできます。このようなデータがあれば、管理組合の方々も普段からどのように節約していけばいいのか、検討できるようになります。

 

マンション住民にわかりやすく、役立つデータを提供する「あんしん診断」

―御社のメインサービスとなっている「あんしん診断」について教えてください。なぜ作成しようと思ったのですか? 

マンションの管理組合は、一般企業と同じで年に1回決算をしないといけません。「1年間の収入と支出はこうです」といった報告を年1回の総会で報告することが求められます。決算の時期は3月が多いですから、総会が開かれるのは5月か6月が多いです。喧々諤々の議論が行われる総会もあれば、あっさりと終わってしまう総会もありますが。

その総会の中で、「議案書」が登場します。議案書の作成目的は1年間の活動報告ですが、やはりお金の出入りの報告は大切です。実務的には管理会社が作成しますが、管理組合の役員の方々からするとなんとなく議案書の内容を盲信してしまうきらいがあります。

確かにマンション管理会社はマンション業界のプロです。私も管理会社に15年ほどおりまして、そのころは一人で約15棟の管理組合をクライアントとして受け持っていました。管理会社は管理組合と対照的で、プロですからいろいろなノウハウを持っています。

その経験上感じていることは、議案書に書かれている数字を無条件に妄信してしまうことの危険性です。素人である管理組合の方々には、書かれている数字を判断する材料がないという情報の非対称性から様々な問題が起きる要因となっています。

世の中は、管理組合のことを最優先に考える善意ある管理会社のみではないですから、私たちが「あんしん診断」の必要を感じたのはそこです。管理組合の方でもマンション管理の収支について妥当なのか否かを判断できる、他マンションの比較参考データを提供したいのです。

 

―どんなデータなのでしょうか? 例を出していただけますか 

これは今提供しているビッグデータの一部となります。たとえば都内で30世帯規模のマンションというセグメントを切って平均値を出したとします。この場合、年間437万円が収入の平均値となっています。この平均値と比べて、ご自身のマンションの収入が多いのか少ないのか、データを見れば一目瞭然です。無理やり役職を宛がわれた区分所有者でも、ご自分のマンションの収入が多いのか少ないのか、ひと目でわかりますよね。

ところで多くのマンションで、支出の半分以上を占めるのは大抵管理会社への委託費です。管理会社に何でも任せるという姿勢が適切なのかは改める余地がありますね。「あんしん診断」の豊富なデータをご利用いただくことで、ご自分のマンションの収支の健全性を見定め、また改善していくきっかけとなれば幸いです。

 

―そのようなデータは、よそでは出てこないのでしょうか? 

マンション管理士やマンション業界のコンサルタントは、こういったデータは持っていません。ちなみに少し前まではコンサルタントに相談すると、データが平均より高いか安いかをチェックする代わりに多くの場合、少数の実体験を根拠として、「管理会社と交渉する余地があるから、交渉しましょう。叩いた分の成果の数%をコンサルフィーとしてください」といった交渉をしてくるケースも見られます。しかし、たいした根拠もないのに交渉することが良い結果に繋がるとは言えません。闇雲な姿勢はマンション管理会社を敵に回すだけですから。

 

―データの裏付けを提供することで、各地のマンション管理組合にどんな好影響が出そうですか? 

管理組合で何かを決めるには、大勢の組合員に賛成してもらわないといけません。その際、「あんしん診断」のデータがあると皆様で話し合っていただく際の判断材料となる筈です。

マンションの老朽化に関しては、その日に備えて以前からお金を積み立てていくことが大切です。消費税が上がりましたし、何かとコストがかかる時代ですから、将来に備えるために早めに動くことが必要でしょう。

 

―このデータは、首都圏が中心ですか? 

2020年初頭の現状では、東京都を中心に首都圏のマンションのデータが多いです。何より、全国のマンションの約30%が東京に集中しています。しかし地方には地方ならではの特徴があります。たとえば札幌にはマンションが多いですが、除雪や暖房の費用といった調節費が加わります。こういった地域の特性はもちろん考慮します。ただ、国内のデータ全体を大きく左右するような変数にはならないです。

データの取り扱いに関しては、臨機応変に対処する予定です。地域特性もそうですが、たとえば「投資型のマンション」「ファミリー向けのマンション」といったジャンル分けが可能です。必要性を随時検討しながら、データの抽出・分析に臨む予定です。 

 

データの根拠

―こうした「あんしん診断」を可能とするビッグデータを保持しているとのことですが、このデータの正当性や根拠を教えてください。 

連携している社団法人があるのです。業界を横断した組織でして、「一般社団法人 マンション老朽化支援団体」という組織になります。この一般社団法人は通称を「MAASG」と書いて「まっすぐ」と呼びます。

このMAASGにはあらゆる専門家が集まっています。マンションの管理コンサルタントや会計士、管理会社の法務顧問を務めている弁護士もいます。現在の理事の総数は7名です。会員は10数名所属しています。こうした会員を中心に協力会社数十社が自社のクライアントの匿名データを持ち寄るなどして、データを収集しています。これらのデータを活用して、各マンションの管理費の適正化につとめるのが我々ダイアグノシスの役目です。

 

―そのMAASGでの実績やコネクションなどを活用しながら、今回は新たな会社で飛躍を目指すわけですね。企業として成長するために計画していることはありますか? 

ダイアグノシスは組織としてスタートしたばかりです。お陰様で東京都の創業助成事業にも採択されました。それから「あんしん診断」は、まだ紙のレポートですけど将来的にはWEBでの診断も可能とします。今、このレポート全体で特許を申請しています。「あんしん診断」という名称の商標も登録申請しています。私たちが特許や商標を取得して、大々的にサービスを展開することで、マンション管理に関わる方々の健全化につなげられたらと思っています。

 

「長く住めるか否か?」という観点から、いまどきのマンションを分類すると?

―この「あんしん診断」ではマンションを4タイプに分類しているとうかがっていますが、詳しく教えてください。

「あんしん診断」の資料の中でも書いていますが、マンションには大きく分けて4つのタイプがあるのです。

1番目は「30年あんしんマンション」。これは20~30年後に黒字になるマンションですね。普段から各種支出の見直しに取り組むなどしているマンションで、将来的に安心できます。

2番目は「セレブ向きマンション」。普段はそれほど熱心に節約していないのですが、区分所有者の財力に余裕があって、貯蓄ができているマンションです。

3番目は「短期所有向きマンション」。管理費の節約はできているものの、貯蓄がうまくいっていないマンションです。投資用のマンションの場合は、利回りをよくするために将来への積み立てがおろそかになっているケースがあります。

そして4番目に「がけっぷちマンション」。普段から節約できていない上に収入が改善されないため、いずれ修繕費用が足りなくなる恐れの強いマンションです。

もちろん、中間タイプもありますが、大まかに分けるならこの4タイプです。このような図をお見せしたら、どこの管理組合の方々にとっても、ご自分たちがどのタイプで、これからどう動けばいいのか直感的におわかりいただけます。 

 

マンション管理組合の悩み解決に向けて、今後の展望

―「あんしん診断」を含めて、今後取り組みたいと思っているサービス全般について教えてください。 

国内のすべてのマンション管理組合に、この「あんしん診断」を使っていただきたいです。インフラの一つとして取り入れていただくのが理想です。収支改善の一環で、専門業者の紹介も行う予定です。

あとは、マンション管理士への支援も視野に入れています。コンサルティングにお金を払う文化が日本に無いこともあり、通り一片の知識、経験では食べていけないマンション管理士が多い時代です。しかし彼らも、私たちが作成したレポートを手にすれば変わるでしょう。やはり、具体的なデータがあると理解が深まります。というわけでマンション管理士には、私たちのレポートを営業ツールとして役立ててほしいと思っています。それから今は、中古市場へのサービス提供も検討しています。中古のマンションを買うと、購入後しばらくして管理費や積立金がかなり上がってしまうことがあります。

そこで、中古物件を購入して新たに管理組合に入る方々のために、購入前に役立つ情報をレポートにして提供したいです。そのマンションの現在の収支の状況のほか、将来的な管理費・積立金の値上がり可能性についてもデータ提供していく予定です。中古市場の場合は、売買があるたびに私たちのレポートを使っていただけるチャンスがありますので、「あんしん診断」の活用の場が大いに広がると考えています。

 

<ダイアグノシスでは、3月12日よりクラウドファンディングを募集しています。あんしん診断を広めたいという想いが伝わる内容となっていますので、ぜひご覧ください!>

▶クラウドファンディングページはこちら

 

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辻将一 

社会人のスタートはトヨタディーラーの営業スタッフ。確かな製品を通じて顧客のライフスタイル向上に寄与する喜びに目覚める。その後マンション管理業界に転身。地味な業界ながらも生活インフラを支える喜びに目覚める。分譲マンションの資産価値向上のためにハード面(建物・設備)のメンテナンスだけではなく、ソフト面(運営・収支)のメンテナンスが必要との考えから《マンション30年あんしん診断サポート》を考案。

15年お世話になったマンション管理業界及び管理組合への恩返しの為にも日々奮闘中。